こんにちは⛄
今年も早いもので、師走に入り、一年の締めくくりの時期になりましたね。
寒がりな私は暖かくなるまで穴を掘って冬眠する熊がとても羨ましい季節です。
さて、記事のタイトルにあります、銅板を裏に当てるとやりやすい。ということですが、そうですね 1.0mm以下位の薄板溶接になると、板が溶け落ちたり、裏に溶接が出る事や、穴が空きやすくなってきます。
これは、薄い板だと、母材自体に熱を貯める容量が厚い板より少ない為、容量以上に熱が集中した所に穴が空いたり、溶け落ちたりするのですが。
そこで銅板を裏に当てるとどうなるのか。
まず銅という素材は電気抵抗が小さく、熱伝導率性がいいので、発熱しにくく、熱を分散し逃がしやすいという性質を持っています。
今回は150×100厚み3mmの銅板を溶接する母材の裏にプライヤで隙間無く密着固定させ、溶接機WT-TIG200を使用して溶接スタート。
母材はSUS304 100×100 厚み1.0mmを二枚突合せて32Aで溶接棒を入れて溶接していきます。
少し解り辛いですが、まず銅板を裏当てして溶接したもの。歪は全く無いとはいえませんが、薄板溶接にしてはまぁまぁ。
こっちは2枚の板を銅板を当てずに、同条件で溶接したもの。
結構歪んでいます。そして、驚くのは裏波の違いです。
どげんでしょうか。右は銅板裏当て無しなので、酸化して溶け落ちかけているのに対して、左の銅板を裏当てして溶接した板は出っ張りも少なく、酸化もしていませんでした。
溶接前の下準備は少し面倒ではありますが、その一手間が仕上がりに大きく反映されてきます。
溶接の裏当板は安価な銅板が主流ではありますが、熱伝導率性は銀の方が良いので、 お金に余裕がある方は是非銀の板で試してみてください!
溶接に関してご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
株式会社WELD TOOL 092-834-2116