こんにちは、関東営業所です。
如何しても機械ものには故障は付き物です。
そのためWELDTOOLでは販売した後も、お客様の大事な道具が末永く安心してご使用
して頂けるようアフターサービスも確りと行っており、また、万が一の修理対応も迅速
で一日も早くお客様に返却できるように努めております。
しかしながら、故障し修理で預かったケースの多くを占める内容で、お客様の使い方により
未然に故障を防ぐ事ができる場合もあります。
<保守・点検>の一つである【機内の清掃】は、溶接機やプラズマ切断機(他の機械類も)
には大切な事です。特に使用する場所に粉塵が多い工場では気を付けて頂きたいところです。
それを怠った事が原因で故障し修理した事例をご紹介します。
7年前(2015年)に販売したプラズマ切断機 WT-60が故障し届きました。
( 症状:トーチスイッチを押すと過負荷保護、異常停止ランプが点灯し作動しない )
箱から出してみると年数が経っているわりには、外見はキレイで丁寧にご使用されているよう
でしたが…
先ず電源を入れ動作確認する前に、目に見える不具合が無いか確認するためにケースを開
けてみます。
すると、如何でしょう画像の通り、長年の粉塵が溜まりに溜まってます。 😯
粉塵というよりは鉄粉ですね。これでは勿論、この鉄粉が基板にいたずらしてショ
ート(短絡)し、破損してしまいます。
それでは、基板を点検するために機内全体をエアーブローし粉塵を確りと吹き飛ばします。
大量の粉塵が溜まっていた箇所の基板を外して点検します。
良く見るとやはり、ショート(短絡)して焦げている箇所が見つかりました。
溜まった鉄粉が電気を通してショートししてしまいました。これが故障の原因です。 😥
ハッキリとした原因が判ったので、基板を交換します。
それから、その他の不具合が無いか、カプラ―の緩みや配線の断線など全体的に点検します。
本体は、特に問題ないようですので、プラズマ切断トーチを確認します。
スイッチを固定する結束バンドが一本外れ、代わりにテーピングされていたので止め直します。
続いて、アースケーブルとクリップを見ます。
平編銅線が傷んで片側が外れていたので交換します。(これは、長年使用していると有りがちです)
一通り点検した処で、動作確認をします。
今回交換した基板は、下記の動画のようにプラズマアークを発生させるための重要な働きをして
いる基板です。正常な場合には、トーチスイッチを押すと極板から放電し”ジー”と元気良く音が
します。
最後に切断テスト(念入りに)します。 良好です。 😀
無事に修理が完了し返却となりました。
この記事をご覧いただいた方で、機器類などを購入し使用してから未だ一度もケースを開け
て見た(清掃した)事が無い方は一度開けて見てみましょう!
もし、ホコリや粉塵などが溜まっている様であればエアーブローをして除去しましょう。
勿論、取扱説明書の<保守・点検>には6か月に1~2度は清掃する事と記載されています。
また、予め<塵埃の特に多い場所>には設置しない事、又は対策が必要になります。
機内の清掃は、故障の原因に繋がるだけでは無く、冷却効率の低下を抑え使用率が保てます。
それが、機械類が故障せずに使用でき寿命を長くする秘訣になります。
よろしくお願い申し上げます。<(_ _)>