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鉄の角パイプを溶接してハンドルコントローラースタンドを製作

  • 公開日:2020年05月07日
  • 最終更新日:2020年05月08日
ハンドルコントローラースタンド2

こんにちは。ものづくり担当(?)古賀です。

 

GWという名の自粛期間、皆さまいかがお過ごしでしたでしょうか?

外出は極力避けるようにということで、家で出来る事を模索するためか、ホームセンターや家電量販店の駐車場はいつも以上に埋まっていた気がします。

 

私も予定通り暇だったので、レースゲーム用のハンドルコントローラースタンドを作りました。

こういったニッチな製品は、使われている材料の割に高額ですので、自作する事が多いです。

 

それでは同じく暇な方々はご覧ください。笑

 

 

 

 

 

ハンドルコントローラースタンドというと、レースゲーム専用のコントローラーを固定する台で、こんなやつです。

ハンドルコントローラースタンド

 

これに市販のハンドルコントローラーをくっつけることで、通常の十字キーでは再現できないリアル感でレースゲームを楽しむことができます。

 

 

 

 

で、このスタンドの価格がピンキリなんですが、安いやつは1万円台~高級品は5万円以上するようでした。プレステ4本体より高い。。。

安いやつは調整幅が狭かったり、剛性が弱かったりと、後々不満が出てきそうでした。

 

 

 

ちなみに上の写真のものは6万円ぐらいだったんですが、これなら自作できそうなので、材料を買いにホームセンターに行ってきました。

 

角パイプやボルト等で大体1万円ぐらいでした。本当はもう1サイズ太い物が欲しかったけど無かったので、剛性的に不安はありましたが妥協しました。

角パイプ等

 

 

 

 

 

 

バンドソーで角パイプを所定の寸法に切り出します。

所定の寸法とはいっても、図面はありませんw 本当は書いた方がいいんでしょうが、せっかちなのでアドリブで作業する事が多いです(ノ´∀`)ハハハ

バンドソーで角パイプの切断

 

 

 

 

 

鉄の角パイプの溶接ですが、WT-MIG225AL/スプールガンを使います。個人的には取り回しを気にしなくていいスプールガンがやり易いので。ワイヤーはφ0.8、炭酸ガスを使用。

販売している物には、7.5Mの長いアース線が付いてきます。

WT-MIG225ALスプールガン

 

 

 

 

 

鉄なので普段よく使うアルミとは違い、磁石がくっつきます。90°で仮止めしていきます。

角度90度で溶接

 

 

 

 

 

本当はメッキを剥いだ方がいいのですが、面倒だったのでそのままやっちゃいました。多少汚いけど溶接はできました。

角パイプ溶接

 

 

 

 

 

と、ここで問題が。。このスタンドは子供も使うので、身長に合わせて各部の長さを調整できるように作る必要があります。

どうしようかと考えて、大小2つの角パイプを組み合わせて調整機構としたのですが、これがかなり大変でした。

 

 

 

下のイラストのように各パーツの平行度がピシっと合ってないと、途中でキツくなってスライドできません。

これは上から見たイラストですが、もちろん横から見ても同じように水平が出ている必要があります。

 

スライドする部分

 

そこで、この「コの字」は溶接して組んでいくんですが、溶接って歪むんです。。仮に90°の状態でこの角パイプを溶接したら、2°ぐらいは余裕で内側に歪みます。隅肉って特に歪みます。。

すると、数ミリは簡単に寸法変わっちゃうので、仮止めの段階でスライドOKで安心して本溶接すると、ガチガチに動かなくなっちゃいます(実際になりましたorz)。

 

という訳で、歪をカンで予測して仮止めしたり、ハンマーでゴリ押ししたり。。プロじゃないのでいい方法が分かりませんが、あの手この手を駆使して、頑張りました。

 

 

 

 

続いてアクセル等のペダル部分の角度調整の部分です。

ここで買ってきた丁番のサイズが違う事に気づく。。同じ棚から取ったのに。。まぁ動けばいいので、そのまま使う事にします。

丁番

 

 

 

 

 

こんな感じで固定して、丁番を軸に角度を変えられるようにします。

丁番2

 

 

 

 

 

調整部分に角パイプを押し当ててスライドさせてキズを付け、角度調整の穴は目検討なんですが、マジックで何か所か印を付けておきます。

穴ケガキ

 

 

 

 

 

この穴は左右対称に開ける必要があるため、穴を開ける板を点付けしてくっつけておいて

仮付け

 

 

 

 

 

ボール盤で貫通穴を空ければ、2枚の板に均等に穴を開ける事ができます。

鉄に穴あけ

 

 

 

 

 

こんな具合でペダルの角度を変えられるようにしました。何気に重要なこだわりですw

ペダルスタンド

 

 

 

 

 

先ほど苦労して作ったスライドする部分も設置しました。

ちなみに、当初の予定では2-3時間程度で作り終える予定が、上記の水平出しに手こずって相当時間がかかりました。18時ぐらいから初めてこの時点で深夜の2時ぐらい。。。作業遅すぎですね(。-∀-)

スタンド

 

 

 

 

 

裏面にはフローリングにキズが入らないよう、フェルトの保護テープを貼りました。

足にフェルト

 

 

 

 

 

ハンドルコントローラー本体、余っていた車のシートを装着して完成です。

この余っていたMR-S純正シートがなかなか秀逸で、前後スライドとリクライニングはもちろん、ちょっとですがシート自体の高さ調整ができます。

これは一番各部を縮ませた状態です。ハンドル近っっ

ハンドルコントローラースタンド

 

 

 

 

 

最大まで伸ばした状態です。やはりハンドル近っっ

余った角パイプで補強入れましたが、シートとペダルを繋いでいるパイプ(床に面している箇所、スライドするので補強は不可)が2本しかないので、手で力を入れるとそこそこ歪みました。

ハンドルコントローラースタンド2

 

 

 

ちゃんとした製品と比べるとショボイんですが、後日家に持って帰ってPS4に繋いでやってみたら、歪は全然気にならないレベルで安心しました。

 

細かい見た目の修正は疲れてドロップアウトしたんですが、塗装ぐらいすればよかったかな。

 

またハンドル位置とペダルの位置関係は、大人は問題ないものの、子供の場合はペダルが遠かったので、調整しようと思います。

 

 

 

以上、GWの自粛ものづくりでした!

もう一つ、大物の自作品もあるんですが、超長くなりそうなのでそちらは後日(笑)

 

 

今回使った溶接機はこちら:WT-MIG225AL/スプールガン仕様

レンタルも行っております:(レンタル)パルスミグ溶接機WT-MIG225AL/スプールガン仕様

 

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