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ファイバーレーザー溶接の使いどころについて(耐圧/歪防止)

  • 公開日:2025年10月22日

こんにちは。

弊社でファイバーレーザー溶接機を発注頂いたお客様の所へメンテナンスに行ってきました。

こちらは比較的近いお客様であるため、何度かお伺いしているのですが、2台体制にしようと思うので、ついでにもう1台持ってきてくださいとのことでした。

そこで実際にファイバーレーザーを使って作業されており、動画を撮影させて頂いたのでご紹介します。

株式会社ビバンテック様

圧力容器をファイバーレーザー溶接

材質はSHPC-P(酸洗材)1.6tとのことです。

漏れがあってはいけないタンクだが、ファイバーレーザーが速度は元より耐圧性も優れているとのことでした。

レーザー溶接って見た目は細くて大丈夫かな?って思うのですが、溶け込みはかなり深いんです。

溶接中の動画を見て頂ければ分かると思いますが、局所的に溶けているので溶接中は裏まで赤熱しています。半自動やTIGだともっと広範囲に赤熱しますが、母材の厚み以上に熱が入るのは歪むだけです。

この仕上がりと速度に満足頂いているからこそのリピートだと思います。ありがとうございます<(_ _)>

溶接待ちのタンクが100台以上控えていました。レーザーに最適なシチュエーションだと思います。

続きまして私物なんですがこの連休中、車のマフラー作りにファイバーレーザーを使いました。

以前は全てTIGで作りましたが、今回はレーザーがあるので要所併用でいこうかなと。

パイプとフランジ溶接は間違いなくレーザーが良いですね。

もちろん速くて簡単なのも重要なのですが

oplus_0

歪が少ないのも大きいメリットです。

これ、やったことある人にしか分からないと思うんですが、エンジンに取り付けるフランジ部分、ここ排気漏れしたことありませんか??筆者は初めてTIGで作った時、盛大に漏れました…(;’∀’)

こちらのファイバーレーザー溶接であれば、端部で1mm程度しか引っ張り上げられていません。

oplus_0

溶接の歪は避けられなくて、同じ物を過去に作った時はフランジが波打つように歪みまくっており、大変な思い(固定が難しい)をしてフライスで面研するハメになりました。

もちろん自身の経験値も上がっているので、歪も考慮して作業しましたが、今回はそのまま車体に取り付けてもここから排気漏れする事はありませんでした。

余談ですが、社外エキマニはここから排気漏れが多々あるようです。TIG溶接してそのままだと波打つような歪が酷くて漏れるんでしょう。

耐圧/耐歪みにもファイバーレーザー溶接は有効ですので、お困りの方はお気軽にお問い合わせください。

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