こんにちは。
いきなり自分の話でアレなんですが、昨年度から車でのジムカーナ走行会にハマりまして、サイドブレーキの効きの悪さを何とかするべく奮闘しております。
たかだかサイドブレーキですが結構な長編となっており、サイドブレーキにかける情熱は誰にも負けない自信があります(笑)
それではご覧ください。
まず、こちらが前回試しに作ったサイドなんですが
サイドを降ろすとセンターコンソールと干渉してしまい、しっかり掴めないという致命的欠点が発覚しまして、次のジムカーナ走行会までには何とかしないと。。。と思っていました。
という訳で新たに加工サイドを作っていきます。
上のサイドは不可逆な改造を施していますので、予備に取っておいた純正サイドを加工することにします。
なかなか理想とする物が出来上がらず、これでサイドブレーキ3本目になります(笑)
カシメをグラインダーで削り取り、元の穴にはベアリングを入れることにします。
ベアリングのツバをペッペッと溶接しました。
こちらの溶接ですが、ツバは1mm程度なのに対し、サイドブレーキ側は4mm程度の厚みがあり、普通に溶接するのは難しいので、点付けの連続で溶接しました。
お師匠に点付け溶接を教えてもらってなかったら、確実に溶接できてませんでしたね~難しかったです。
サイドブレーキのレバー側も軸となる部分をずらしたかったので、リューターで長穴気味に加工しました。
そのままではさすがにガッチャガチャですので、ワッシャーを溶接してちゃんとした穴を作りました。
さて、ワッシャーを溶接したのはいいのですが、ワッシャーと元のサイドブレーキの穴部分に隙間ができてしまっていますので、これをTIG溶接で埋めていきます。
キレイではありませんが、こんな感じで埋めました。
こちらは反対側なんですが、手持ちのワッシャーの外径の問題でガッツリ隙間ができてしまっています。
だいぶ汚いんですが、こちらも埋めることができました。
上記のような空いた隙間を埋めるコツなんですが、普通に溶接するとどうしても母材が凹んで溶け落ちてしまいます。
そこで写真のように銅板を下に敷いてその上で溶接することで、母材の下側に溶けた母材がただれることなく溶接できます。
また、溶接するときもアークを当てっぱなしにするのではなく、点付けを連続するような形で、盛っては冷やしてというのを1秒間隔ぐらいで交互にするとよいです。
この記事とは別の動画ですが、参考までにご覧ください。
それではワッシャーを溶接した部分に芯棒をいれて、土台となる部分(黒い足)と合体させていきます。
こちらもワッシャーが1mm程度かつ、芯棒の体積が極めて小さい(8φ、長さ2cm程度)ので、点付けの連続で溶接しました。
また、左側のストッパーとなるピンも入れて溶接しています。
続いて、余っていたフラットバーからこんな三角を作りました。
こういった細かくて直線的に切ればいいだけの物の場合、右に写っている切断砥石+グラインダーで簡単に切断できます。
こちらをベベーっと溶接します。
板厚が3mm程度あったのと隙間もほとんど無かったので、ナメ付けで溶接しました。
これぐらい厚みがあるとかなりやり易いです。
こんな感じでサイドブレーキの足を補強していました。
最後にこちらのレバー部分を切った貼ったして加工していきます。
まず、角度を変更するために斜めに切断します。
そして仮止めしたんですが、このレバー部分はかなり力が加わる所ですので、グラインダーで開先加工もしています。
一層目(ナメ付け)
二層目(棒入れ)
このように、開先加工をして複数回に分けて溶接する事で、母材の奥深くまで浸透した溶接となり、強度を出すことができます。
上記の要領で角度を変更して車体に取り付けてみたところ、サイドとシフトレバーの干渉があったので、追加で鉄の棒を溶接していきます。
切断砥石で溶接する箇所を切断しています。
熱くなるので左手には革手袋をつけてグラインダーを使っていますが、グラインダーなどの回転する機械を扱うときは、本来素手で作業するのが正解だと以前教わりました。巻き込まれて余計ケガするそうです。
先ほど説明した開先加工です。
グラインダーで溶接面を斜めに削っています。
これを切断した部分に溶接してグラインダーをかければ、このように溶接した境目は分からなくなります。
グラインダーがけが適当なので、表面が多少ガタってますが。。。売り物ではないし、これで十分です。
あとは先端にゴムシートを巻いて、ビニールテープでぐるぐる巻きにしまして
完成です。
この後、車体に取り付けたんですが、形状がいびつなのでなかなかコンソールに入らずに苦労しました。
車やバイク関係などで、こういった細かい一品物の溶接が多い場合はTIG溶接機をお勧めいたします。
ただ、板金などの場合、板厚や隙間の具合などの関係もあり、半自動溶接機がラクですね。
ご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
用途にあった溶接機の選び方など、スタッフがアドバイスさせていただきます。
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