こんにちは。
稀にですが、TIG溶接機で銅を溶接できますか?というお問い合わせをいただきますので、実際に試してみました。
素材はこちらの車のラジエターになります。
正直、銅の溶接自体ほとんどしたことがなかったので、左側にコソ練した痕があります…(笑)
溶接個所は、例によって塗装は剥がしておきます。
この部分にバンドソーで切れ目を入れて、ひび割れに見立てて溶接補修していきます。
TIG溶接で埋めていきます。あんまり上手じゃないんですが。
厚み:1mm程度、溶接電流:35A、仮止め時:50A程度
溶接棒は当然ですが銅の物を使用、結構多めに入れていく感じです。
実は、練習の時はガスバーナーで炙って余熱してからやってたんですが、さて本番というタイミングでガス欠になってしまい、余熱できませんでした。
本番もその時と同じ、35Aで本溶接したんですが、もうちょっと上げても良かったですね。熱が逃げるばっかりでプールが進まず、かなり時間がかかってしまいました。
と、言い訳を一通りした所で、仕上がりはこちら。
微妙…若干蛇行してるし…初めてなんでこれぐらいで勘弁してくださいw
溶接後は表面が白っぽくなっちゃってるんですが、ブラッシングすればそれは落ちました。
感覚的には鉄やステンレス、アルミとも違う感じで、電流調整は数Aで結構違いがあって(低いと熱が逃げてプールができない、高いと下に溶け落ちる)、シビアに調整する必要がありそうです。
グラインダーで削ってみました(上の方の切れている所は、元から溶接していないところ)。
クラックやブローホールもぱっと見入ってないので、良かった良かった。
実際のところ、削ったりはしないほうが強度的には有利かと思います。
以上、銅の溶接でした。
ラジエターのひび割れ等で水漏れにお困りショップさんいかがでしょうか?
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