こんにちは。ものづくり担当古賀です。
お客様からのお問い合わせでステンレスの籠を作ったり補修する仕事が入ったので、それに最適な溶接機を教えてくださいとのお問い合わせがありました。
見本となる写真を頂きましたので、試しに自社でサンプル的な物を作ってみました。
使うのは先月発売の新機種、WT-MTIG250です。
まず枠となるステンレス丸棒を準備します。太さは5φです。
両端は後で直角に溶接するため、斜めに削ってあります。
続いて網となる部分はステンレス溶接棒を使いました。
網部分の太さは1mmか1.6mm辺りの棒を使うとのことでしたので、φ1.0の溶接棒で試してみることにしました。うーん。。だいぶ細いけどいけるか?
30cmにカットしました。
測りながら溶接したり母材にマーキングするのも面倒でしたので、マジックで目安の線を作業台に引きました。
試しに溶接してみたところ
上手くいきました。条件は140A/20ms(0.02秒)でやりました。
溶接した箇所の拡大写真です。
何度も言いますが、太さたったの1mmです。最近のスマホは接写機能も凄いですね!(そういう事じゃない)
失敗して棒が切れる事無く網状にできました。
枠となるステンレス丸棒5φです。
太いのでこれは簡単ですね。
200Aの140ms(0.14秒)ぐらいでやったと思います。
上記で作った網と枠を溶接します。
太さに差があるのでどうかなと思いましたが
全然普通にいけました。
200A/100ms(0.1秒)とかだったと思います。
細い棒を太い棒に溶接した動画はこちら(手元が分かりにくかったので、別撮りしています)。
重ねて細い棒の上からパチっとやるだけです。
ただ、母材が小さいのでキッチリ狙わないと他の所にアークがいってしまいますので、ノズル(ピンク色)を作業台なりに置いて固定してやった方がいいです。
空中に宙ぶらりんだと、手がどうしても震えて狙いが狂ってしまいますから。
という訳で完成しました。
右:φ1.0棒、左:φ1.6棒で作った物です。どっちでも作れました。
φ1.6で作った方の動画追加しました。
正直私も慣れてないので時間がかかっているんですが、ジグを作るなりして量産体制を整えれば時間短縮できると思います。棒の位置合わせに時間がかかりました。
1φ同士の溶接棒は一瞬で溶け落ちますので、こういった籠のように何か所も点付けする箇所がある場合、手作業で全てを失敗せずに溶接するのはなかなか難しいんじゃないでしょうか??
MTIG250の場合、設定した通りに一定の時間だけアーク発生しますので、こういった作業には向いていると思います。
今回使った溶接機はこちら
小物の製作や、歪を出したくない薄板溶接向きです。
ご不明な点はお気軽にお問い合わせください。