こんにちは。ものづくり担当古賀です!
TIG溶接機WT-TIG200、男性なら一人で持てる重さではありますが、付属のケーブル類などを含めると、なかなかの重量です。
たまに、この機種が載る台車は売ってないんですか?とお問い合わせをいただきます。
今あるアルゴンガスボンベ(7立米)の台車が不安定だったのもあり、ガスボンベとアルゴンを同時に運べる台車を作ることにしました。
とりあえずざっくりした設計図を描きまして、ホームセンターに行って材料を買ってきました。骨組みは使い勝手の良いアングルで組みます。その他タイヤ等で合計14,000円ぐらいでした。
今回はガスボンベ(7立米/約80kg)もありますので、アングルを組み合わせてある程度剛性が出るように作っていきます。
アングルを切る前に、バンドソーの角度調整です。
バンドソーは構造上、どうしても完全な垂直には切れませんが、しばらく調整無しで使っていると角度のズレが大きくなってしまいます。
適当な角パイプを試し切りしまして
ぱっと見直角に切れてる気がしますが
スコヤを当てるとこの通り。直角が出ていません。
このままアングルをスパスパ切ってしまうと、僅かなズレが端部では非常に大きなズレとなり、まともに組めません。
仮に写真のように50mmで2mmズレている切断面に600mmの長物を溶接した場合、端部では24mm開いてしまうことになります。
水平方向の調整です。バンドソーにはクセがありますので、角度の書いてある箇所はあくまでも目安程度に。。
垂直方向の調整です。ぱっと見、かなり斜めになっているように見えますが、これぐらいで丁度いいはず。。。
調整しては角パイプ切断を何度か繰り返し、これぐらいかなって所で本締めします。
切断面が真っすぐになったので、4本並べて自立てくれました。
ほんの僅かでも直角に切れていなければ倒れてしまいますので、こう直立してくれるとなかなか気持ちいいです(笑)
45°斜め切りです。こちらもズレが酷いとキレイな立方体になりませんので、角度調整が大事です。溶接よりも切る方が気を使います。
アングルの準備が整いました。
溶接にはマグネットを使いました。
引っ付けるだけである程度直角が出ますので便利です。まぁ初めて使ったんですが。。(笑)
鉄を溶接する機会が意外と無くて、マグネットの存在をすっかり忘れていましたが、関東営業所の磯部さんの記事を見て、便利だなぁと思って使ってみました。
簡単な作業ですが、枠を組む部分の動画を撮りました。
形になってきました。
ちょっとした遊び心を追加です(笑)
マイクロTIGでやりました。
枠が出来上がりました。
塗料はこちらを使いました。0.2Lで丁度いい感じでした。
塗装が終わりましたので、グリップ部分にゴムスポンジを装着し、天板を載せて滑り止めシートを貼って完成です。
溶接機、ガスボンベ等を設置しまして、安定感もいい感じです。
溶接棒ホルダーも設置しました。マグネットで付け外しできる仕組みにしましたが、別に付け外しできなくても良かったような。。?
本来はこれで使い勝手が良さそうであれば組み立てキット的な物を販売しようかな。。とも思っていたのですが、鋼材が(というよりも角度切りがあるカットが)予想以上に高く、原価が予想の倍近くいきそうだったので。。。ちょっと厳しそうです。
初心者の方にとっては、溶接の入りとしても、厚みや形状等を考えると最適な部材だとは思ったんですが。
初めの練習がてら、溶接機の台車作りはいかがでしょうか?実用性もありますし、オススメです。