2018年07月05日
こんにちは。
以前WT-TIG200を購入されたお客様より、メールで溶接したマフラーなどの写真を送っていただきました。
その出来栄えが非常にキレイだったので、近県で個人的にも興味がある分野だったため、お伺いさせていただき溶接を教わってきました。
相当お上手でしたので、若干テンション高めでお送りいたします!
それではご覧ください。
送ってもらった写真その①車のマフラー
その②マフラー出口?部分
おぉぉ…クオリティーめっちゃ高いです…!
マフラーの造形美がヤバい(*´Д`)ハァハァ
TIG溶接の経験がある人なら分かると思うんですけど、パイプの溶接って結構難しいんです。
形状的にもそうですし、厚み的にも1mmぐらいしかないマフラーのパイプって、ちょっと油断すると下の写真のように穴が空いちゃいます。
それを一定のビードで仕上げるって相当な腕前です。
ちなみに、オーナーが焼け色付きを希望する場合はわざと色付けて、そうじゃない場合は銀色(酸化が無く、一番いい溶接)で仕上げるとのこと。
普通はそんな余裕無いと思います…(汗)
溶接機を販売する立場ですが、溶接の腕としては本職の方と比べると全然ですので、可能であればそのテクニックを是非ご教授いただきたいところ。
というわけでお客様にコンタクトを取ったところ、快諾してくださいましたので、お伺いさせていただきました。
早速ありました。
輪切りにしたパイプを溶接して組み合わせて作られたマフラーです!
まるでmotogpの車両みたいで、カッコイイ!!
既製品のマフラーと違って量産するわけじゃないのでできる、贅沢仕様です。
他にもフライス盤の話なんかで盛り上がりまして、すっかり溶接を見せてもらうという目的を忘れかけてましたが(笑)、ここでお目当ての溶接を見せてもらうことに。
まず、持参したチタンパイプをメタルソーで切ってもらっています。
音もそこまで煩くなくて垂直に真っすぐ切断されており、グラインダーで軽くバリ取りした程度ですぐに溶接可能だったので、非常に便利でした。
バンドソー切断だとどうしても刃が僅かにナナメに入ってしまうので、切ったパイプを合わせようとしても切断面がピシっと出ないんですよね。
今回のようなマフラーのパイプに使われる薄物の場合、合わせ面がピッタリくっついてないと一瞬で穴が空いてしまいます。
それを避けるためにグランダーで手修正する必要があり、溶接開始までに時間がかかっちゃうんです。
さて、切っていただいたこのパイプを軽く溶接してもらったんですが、酸化が一切ありません!!
酸化の具合で銀→金→青紫→灰色…のような感じで色が変わるとのことで、この銀色は酸化が全くと言っていいほど無い、完全溶接になります。
つい最近アップしたチタンマフラー溶接の動画が恥ずかしくなってきた…
現物は写真よりもキレイに見えます。
ちなみにこちらは私が自作したチタンマフラーの一部です。
遠目に見るとそんなに悪くない感じがしますが…
近くで見ると酸化しまくっており、溶接ビードは良くて紫、ほとんどのところが灰色です。
「これじゃあ試験では落とされるでしょうね。」 とのことでした。
また、溶接ビードも幅にバラつきがあり、見た目もよくありません。
このマフラーを作ったのは、訪問させてもらうほんの2週間前ぐらいだったので、教えてもらいに行ってからすればよかったと激しく後悔しております…( ノД`)
続いてステンレスのアングルです。
こちらは会社で試しに溶接したりしたところイマイチきれいに溶接できなかったため、若干母材のせいにしていた部分もありましたが…
試して頂いた結果、めちゃめちゃキレイにできてます…完全に腕の問題やん…!!
「ちょっと試してみますね」でこの仕上がりでしたので、感動すら覚えました。
ちなみに上記はローリングという溶接トーチの送り方で溶接されています。
言葉じゃ説明が難しいため、ローリングで溶接した動画を撮ろうと思って練習しましたが、仕上がりに月とスッポン程の差がありましたので、ここにはとても載せる気になれませんでした…スイマセン。
しばらく練習してある程度見せれる物になったら、ちょこちょこ記事で上げていこうと思います。
普通はこんな技術を教えてはもらえませんので、拝見させていただいて非常に参考になりました。ありがとうございました。
これらの溶接は全てTIG溶接機WT-TIG200で溶接されています。
上手い人が使えば、このようにキレイに溶接できます!
ご不明な点などございましたら、お気軽にお問い合わせください。
株式会社WELD TOOL 092-834-2116