2021年10月26日
こんにちは、関東営業所の磯部です。
今回は、女性の方から「溶接機を購入したいが、溶接をした事がないので併せて講習を受けた
い。」、また、「その時に実際に溶接したい部材(ステンレス厚み2~3mm)を持って行くので、
それを溶接できるように成りたい」と、お問合せがあり溶接講習を行いましたのでご紹介します。
女性の作業者の方が2名で来店されました。名刺を頂くと、なんと!創業”220年”の各種フィルター
・ストレーナの製作、張替、修理を行っている会社の方達でした。
持参され部材は、ストレーナー(フィルター)で、よく見ると外側と内側のリング
(ステンレス製)の間に網(ボール紙で養生)を挟んで、溶接して留めたいそうです。
仮(付け)止めだけの様な感じなので一見簡単そうに見えますが、網が被さってて何処を
溶接すればよいのか分かりづらく、狙いを外すと片側だけが溶けて着かず、また、溶か
し過ぎるとリングの角が溶け落ちて形がくずれてしまうので意外と難しそうです。
それでは講習を始めますが、使用する溶接機は工場には100vの電源しかないそうなの
で<WT-TIG160>にしました。
(クリックすると別ページに表示されます)
今回は、溶接ビードを引くのではなく薄板にピンポイントで点溶接をすることが目的なので、
アーク長(母材とタングステン電極の先端との距離)を極力短く(1~2mm)し維持する。
後は、溶融プールをよく見て適正な大きさに成るのを見極める事が大事です。
そのために最初は、その事を頭に入れて鋼板で練習をしました。
続いて、実践に近い練習をするためにステンレスの薄板1.5mmを重ねてピンポイントで
点溶接し、溶融プールが適当な大きさに成るように練習しました。
ここからは、ピンポイントで狙いやすいようにタングステン電極を長く(10mm位)伸ば
したいため、そして、極力焼け(酸化)を抑えるガスシールド性の良い<ガスレンズ>に
変えて溶接しました。 (クリックすると別ページに表示されます)
そして時々、ナットも溶接することがあるそうなので練習のために溶接してみました。
ピンポイントで点溶接するには、丁度いい練習材料ですね。
それでは、いよいよ最後に本番のストレーナーの溶接です!
いきなり本番で製品を溶接するのは、ミスる危険性があるので何枚か有るうちの一枚
だけを練習用にしました。
私がアドバイスした訳ではないのですが、狙いを定め溶接トーチがブレないように
自ら工夫していました。左手で上手くサポートの仕方を変えているのが分かります。
さすが″溶接女子″です! (笑)
何度か練習しましたが、やはり初めてのこともあり、狙いがズレている箇所もあります。
経験者でもコレ意外と簡単ではないです。集中して慎重に溶接しないと普通にズレます。
溶接自体は、もう上手くできるように成ったので、あとは狙い位置と距離ダケですね。
後は、帰ってから更に練習して本番の製品の溶接に臨むそうです。頑張って下さい!
この度は、溶接講習にご参加いただき、またWT-TIG160溶接機をご購入いただき、
誠にありがとうございました。
また何か溶接で困った点などございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
弊社の溶接機をご購入いただくと丁寧な操作説明から溶接講習まで行いますので、
初心者でも安心してご使用いただけます。(弊社にご来店頂いた場合)
今回使用した機種の詳細はこちらよりご覧になれます。
(クリックすると別ページに表示されます)