2022年07月22日
こんにちは、WELDTOOL関東営業所です。
当社のパルスミグ(半自動)溶接機WT-MIG225ALを使用して頂いているお客様が、今回、
ステンレスのアングル(3mm)を組んで大きな骨組み(直径3.5M)を製作するので、取り回し
が良く作業能率を上げる為にオプション品の<スプールガン(10M)>を購入して頂きました。
さっそく納品に訪問して、話を聞いてみると、
「この筐体を2セット製作しなければならず、TIG溶接では、日が暮れてしまう。。。」
「半自動溶接であれば、作業が早くて楽だ!」
<TIGに対して半自動のメリット>・溶接速度が速い ・様々な姿勢での作業性が良い
「更にスプールガンを使えばその都度、溶接機を移動し無くてもすむ」
「そして、最終的に現場にこの筐体を運び屋根を付けるため、高所作業にスプールガンで
なければ作業できない」と、いう事でした。
溶接する箇所を見ると、既にTIG溶接で仮付けまで終わっており、スプールガン待ちで、
後は半自動溶接で本溶接する状態に成ってました。
因みに仮付け溶接の場合には、半自動溶接よりTIG溶接の方が能率が良いです。
画像の様に、隙間が無ければ溶接棒を入れずに角を少し(小さく)溶かして着けるだけです。
半自動溶接で仮付けすると、如何しても余盛(肉盛り)が大きくなってしまい、本溶接の邪魔に
なってしまいます。
其々にメリットとデメリットが有り溶接工さんは用途によって使い分けてます。
話しを戻して、スプールガンのケーブルの長さは10Mもあります。
ガンの手元に小さな巻きのワイヤーをセットするのでケーブルを長くする事が出来ます。
※詳細は、こちらのページをご覧下さい↓↓↓
で、こちらがスプールガンを取付けて使用するパルスミグ(半自動)溶接機 WT-MIG225ALです。
以前、購入して頂いた時には、アルミの溶接に使用するためでした。
ご参考までに、その時の記事です。↓↓↓(※クリックするとページへ移動します。)
因みに使用するワイヤーは、こちら↓↓↓(※クリックするとページへ移動します。)
炭酸ガスを使用し、ステンレス・ワイヤーにはフラックスが入っており溶接後にスラグが被り、
それを取り除くと光沢のある溶接ビードが現れます。
セッティングが完了し試してもらうのですが、熟練工さんは、以前、スプールガンを使った
事が有るそうで、取扱い方を判ってました。
それで早速、溶接条件出し(設定)<電圧、電流(ワイヤー送給速度)>を始めました。
さすが熟練工さん、自分好みの溶接に拘って微妙な電流やアーク長(電圧)を調整してました。
実は拘るのに理由が有るそうす。それは、
・薄い 2mm厚のステンレス板を突け合せ溶接する箇所が有り、溶け落ち(穴が開か)ないようにするため。
・ステンレスは溶接熱よる歪みが大きいので、溶かし(熱を掛け)過ぎて、全体が組み上がった時に
歪んで寸法が狂わない様にするため。
あとは、構造上、様々な姿勢での溶接が必要なるため下向きだけではなく、立向きでも試されてました。
<下向き姿勢> <立向き姿勢>
<下向き姿勢 隅肉溶接>
<立向き姿勢 突け合せ溶接>
いろいろ試されて、「良い感じに成った!」と、満足されました。
そして、「これで半日も有れば溶接作業が終わるよ」と、喜んで頂けました。
私も溶接の事をいろいろと教えて頂き勉強になりました。ありがとうございました。
また何かございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
この度はご購入いただき、また、撮影のご協力ありがとうございました。<(_ _)>
また何かご不明な点がございましたらお気軽にご連絡下さい。
今回使用した機種の詳細はこちらよりご覧になれます。
弊社溶接機のご購入の検討に際まして、福岡本店、関東営業所に実機がありますので
お試しいただけます。また、お近くでしたらデモにお伺いします。
お気軽にご連絡ください。
株式会社WELDTOOL
【福岡営業所】 092-834-2116 【関東営業所】 048-954-8901