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レーザーカット+レーザー溶接でプラモデル感覚なものづくり色々

2025年09月19日

こんにちは。

来年発売予定のレーザー切断機のテストを時間がある時にしているんですが、適当に切りまくってもあんまり頭に入りません。

幸い私は具現化したいパーツが色々ありますので、自分で使う物となれば俄然やる気が出ます(笑)

まずはこちらのステンレスブラケット。

厚み2mmステンレス板をレーザーカット→レーザー溶接しました。

ファイバーレーザー溶接動画

作り方はこんな感じです。

まずは図面を書きます。

レーザー切断機でカットします。

肉抜き箇所を、軽くハンマーで叩いて抜きます。

(この辺がプラモデルを作っているような感覚です笑)

ファイバーレーザー溶接して出来上がり。簡単ですね。

そんな簡単に書いてるけど、実際は難しいんでしょ?と思うかもしれませんが、本当に簡単です。

溶接未経験の人がやっても、コツさえつかめばその日のうちにできるようになります。

ファイバーレーザー溶接の欠点として、トーチ…というかケーブルが重いです。

ケーブルが繋がっているグリップ下がケーブルの重みで下がろうとする→持っているグリップ部分を軸にトーチ先端が持ち上がろうとする→溶接中はトーチ先端を母材に押し当てるため、常に手首に負担がかかります。

なので、サポートとなるアームをファイバーレーザー溶接機の上に追加してみました。なかなか良かったです。

続きましてとあるブラケット。

切った物を折り曲げて

ファイバーレーザー溶接。簡単すぎる。

これ1枚しか作らないとしても、CADで図面書いてレーザーカットした方が、手作業で1枚づつ板を切り出すよりも正確で速いです。

必要なパーツと組み合わせてこうなります。

最後にこちら。欠けた歯車です。

子供のおもちゃなんですが、樹脂の歯車が舐め散らかしています。

ちなみに直径8mm以下です。

正直、これは小さすぎて熱入って溶けちゃうだろうなーと思いつつも、ダメ元でテストカットしてみました。

こういうのを自分で試しているうちに、CADもレーザーカッターも理解が深まりますので。

さすがに小さすぎてそのままでは上手く切れないのは目に見えているので、最初にマーキング(出力弱め)でテストします。

レーザー照射開始地点(赤丸)で若干溶けた母材の跳ね返りがありました。

普段の大きさであれば気にしないレベルですが、小さい精密部品なのでこれはダメそうです。

ということでリード線を追加しました。

最初の貫通(これが跳ね返りの影響を受ける所)を捨て板部分からスタートする設定です。

ヘッドの送りスピードも、初期の設定ではちょっと遅くて熱影響を受けそうだったので変更しました。

思っていたより精度良くカットできました(サイズ感の比較でボールペンの先端)。

表面はグラインダーで軽く研磨していますが、一つ一つの山も溶け落ちず再現されています。

切断面の拡大写真です。熱影響で多少ザラザラしている感がありますね。

この辺りは窒素を使った方がキレイに仕上がるんでしょう。

正直、このサイズだと、熱影響で山の頂点は溶けてぐちゃぐちゃになってしまうだろうな。。。と思ったのですが、予想以上に形が維持されて驚きました。さすがレーザーカットですね。

現在販売中のファイバーレーザー溶接機も、上記のようなステンレスブラケット溶接には最適です。本当に簡単に溶接できます。よろしくお願いします。