2022年06月01日
この度、車の整備、カー用品を取扱っている会社様にTIG溶接機 と半自動溶接機を
ご購入いただきましたので写真メインにはなりますが、ご紹介します。
機種
※クリックすると機種詳細が確認出来ます。
到着後先ずはTIG溶接機WT-TIG320Sの使用方法の説明
その際にアルミ溶接のコツ、電流の細かい調整をお伝え、更に
鉄とアルミ溶接の違いと注意点を説明しました。
※こちらは以前の記事でも記述しましたが参考までに。
●溶接スタート時は、周りに熱が逃げてしまい溶け始めるまで時間が掛かるので、
しっかりと溶融プールができるまで待つ。(焦らずにじっと我慢する)
●一度熱が入りると、逆に溶けるのが早くなるので溶接スピードを上げていく。
●母材への熱の入り方次第で溶け込みの変化が大きいため、適した溶接電流の調整が必要。
・母材が冷えている ⇒ 溶け込みが悪い ⇒ 溶接電流を上げる。
・母材が熱い ⇒ 溶け落ちやすい ⇒ 溶接電流を下げる。
●溶接棒は太目を選定する。(鉄、ステンレスは細目)
・鉄やステンレスと比べて溶融プールが大きくなり、溶接棒を加える量が多いため。
・アークの熱により溶接棒の先端が溶け玉に成りやすいため。
●アルミ:2020℃ / 鉄:1360℃。
・母材よりも表面の酸化皮膜(自然酸化)の融点が高く、母材を溶かす邪魔をするために
交流〔電極+〕で除去〔クリーニング作用〕しながら交流〔電極-〕で溶かすを繰り返して
溶接を行う。(溶接電流の交流を使用する理由)
・酸化皮膜が厚くなった(腐食し白っぽくなる)アルミ材の場合には、溶接の妨げになる
ために予めしっかりと削り落とす。
それでは実践です。はじめにアルミ溶接から。
初めて溶接を行う際は電流数値が分からない為、板厚を設定するだけの
簡単設定を使用。板厚1.5mmで設定→47アンペア
先にこちらで溶接を行い・・
お客様にも試していただき、その際にコツや注意点をお伝えしました。
ステンレスの溶接もはじめは簡単設定を使用。
母材に熱が入りすぎてる為、次はカスタム設定でパルスを使用。
・溶接電流54アンペア
・ベース電流14アンペア
こんな感じで色々と試していただきました。
続いて半自動溶接機の説明、溶接を行い・・・
TIG溶接機、半自動溶接機2台を納品しました。
当初はデモとのお話でお伺いしていましたが、そのまま購入頂きました。ありがとうございました。
車のロールケージ取り付けで、半自動で仮止めしてTIGで本溶接をするつもりですとのことでした。
確かに全部半自動で溶接しようとしたら、車内がスパッタまみれで大変ですよね。
仮止めだけは簡単な半自動で行い、本溶接をTIGで行うというのは理に適っており、勉強になりました。
このように溶接をあまり行ったことがない、未経験、ブランクがある。など
溶接購入にあたり不安がある方は是非、ご気軽に弊社までお越し下さい。
また、近郊であればデモにお伺いいたします。
その他、何かご不明な点などございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
株式会社WELDTOOL
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