2021年11月17日
こんにちは、関東営業所の磯部です。
今回は自転車のフレームを製作しているお客様から、「今使用している溶接機ではチタン
の溶接が思うようにいかない。特に溶接による焼け(酸化)や熱歪みが多くて困っている
ので、これをマイクロTIG溶接機<WT-MTIG250>で改善できないか?」と、問い合わ
せがありデモに行ってきました。
自転車を軽量にするためフレームに使用するパイプの肉厚は0.6~0.9mmと凄く薄く、
また、それを2.0mm厚に溶接する箇所もあるそうで、この時点で難易度の高い溶接です。
先ずは、鉄のパイプをT字型にして溶接を試します。
パイプの厚みは1.0mm位と薄く、そして、トーチ運びは接合部の″R″に添って楕円を描かなけれ
ば成らないので、可成り繊細なトーチ運びをしなければなしません。
従って、画像の様にTIGトーチの根元を持って(握って)スイッチはフットスイッチ使いました。
<鉄のパイプを溶接した結果です>
①は、お客様が今使用しているフルデジタルの高価な溶接機で溶接した結果です。
パイプ全体に熱が入り焼けて黒っぽくなり、歪みが多くてこれでは駄目だそうです。
それに比べて②は、マイクロTIG溶接機で溶接した結果です。
パイプは溶接部以外、殆ど焼けていません。歪みも殆ど無し。
鉄のパイプが上手く溶接出来たところで、今回の目的のチタンで溶接してみます。
<チタンのパイプを溶接した結果です>
③は、お客様が今使用しているフルデジタルの高価な溶接機で溶接した結果です。
凄く酸化(焼け)しちゃって変色しているのが分かると思います。
そして、④がマイクロTIG溶接機です。″全く酸化していません″ こんなに違います、
素晴らしい! 歪みも殆どなく溶接出来ました。
お客様は、今まで思うように溶接できず苦労していたようで、マイクロTIG溶接機で
簡単に上手く溶接ができ、嬉しい様子で何度も繰り返し溶接を試してました。
チタンフレームの自転車は溶接が難しいため希少らしく、お客様もこれなら出来ると
夢が膨らむばかりです。
また何か溶接で困った点などございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
弊社溶接機のご購入の検討に際まして、このような溶接のデモや溶接トライも行います。
ご要望がございましたら、弊社にご来店頂くか溶接サンプルを送って頂く、
又は、近郊であればデモにお伺いいたしますので、何なりとお問合せ下さい。
今回使用した機種の詳細はこちらよりご覧になれます。
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