2021年07月20日
こんにちは、関東営業所の磯部です。
前回の半自動溶接の講習後にTIG溶接の講習も行いましたのでご紹介いたします。
「TIG溶接はやったことないが、ステンレスやアルミ溶接ができるようになりたい」と、
のご要望でした。
はじめてのTIG溶接なので、まず私が溶接しているところを見てもらいイメージをつかんで
もらいました。
その後、実際に溶接してもらうのですが、先にトーチの操作方法の基本的なことを絵に書い
て説明しました。
しかし、”百聞は一見にしかず”と言いますので、溶接をやってみない事には説明だけ聞い
ていても何の事だか理解できないので、まずアークを出してみます。
最初はアルミの板に溶融プールをつくるだけで、アーク長の維持と溶ける感覚を覚えて
もらいます。
溶融プールをつくる事ができたら、プールを前に進めて伸ばしていきます。
(ここまで出来れば、既にナメ付け溶接が出来るようになります。)
続いて、溶接棒を溶融プールに入れていきますが、初めてなのにいきなり、右手のトーチをブ
ラさずに動かしながら、左手で溶接棒を入れるという動作を連動、連続させることは難しいです。
なので、最初は①プールをつくる⇒②溶接棒を(プール先端に適量)入れる⇒③一旦、止める
⇒④溶接ビードを見て確認する。
①~④のこれだけの単純な動作を一回、一回溶接を切って、目視と手の動きの感覚を覚えます。
この動作を繰り返してビードを繋げていき、だんだんと早くして慣れてきたら、
溶接を切らずに連続して出来るように成ります。
更にリズムよく出来るように成ればバッチリ!です。
アルミで繰り返し練習をしたので、ある程度はTIG溶接の仕方に慣れられました。
それでは、いよいよ実践に参ります。
持参してもらったステンレスの角パイプのナメ付け溶接をしてもらいます。
板厚が2mmとけっこう肉薄なのですが、上手く溶接できました。
ステンレスの薄板の溶接は、熱が入りやすく酸化(黒っぽく)し易いので、
実践ではガスシールド性が良くなる”ガスレンズ”をお勧めしました。
最後にTIG溶接を始めるにあたって必要になる消耗品(溶接棒、タングステン電極やコレット、
ノズルなど)の種類やサイズについて説明しました。
会社の工場には既にTIG溶接機が有るそうなので、さっそく溶接するためにタングステン電極や
コレット、そしてガスレンズも注文頂きました。ありがとうございます。
半自動溶接に続きTIG溶接の講習も受けられ、短時間で多くの事を覚えなければならず、
この暑い中ハードでしたが、熱心に受講され大変お疲れ様でした。
あとは実践で繰り返し溶接することで上達しますので頑張って下さい!
今回は、溶接講習にご参加いただきありがとうございました。
また何かご不明な点がございましたらお気軽にご連絡下さい。