最新情報 / ウエルドツール【溶接機専門店】

最新情報

2023年09月11日

こんにちは。溶接機のウエルドツール福岡本社です。

 

近年、工業用溶接機の分野でも高度な技術が進歩しており、

その中でもファイバーレーザー溶接機が注目を浴びています。

弊社でもファイバーレーザー溶接機(1500W)を導入して数か月

テスト溶接や動画での紹介、そしてデモンストレーションを行い・・・

ついに記念すべき一台目のファイバーレーザー溶接機を納品しました。

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納品先はダクトを製造されている会社様で

従来のアルゴンガス溶接(TIG溶接)と比べて溶接速度が速く、

歪みや焼けも抑えられるとのことで導入に至りました。

 

ファイバーレーザー溶接、TIG溶接比較

 

 

先ずは簡単にではありますが、ファイバーレーザー溶接機の特徴を記述します。

 

 

特徴は以下の通りです。

 

1、高速かつ高品質な溶接

ファイバーレーザー溶接機は他の溶接方法と比較して非常に高い溶接速度を実現します。

高出力のファイバーレーザーは素材に集中的なエネルギーを加えることができ、

狭い溶接範囲で均一な仕上がりにすることが可能です。

これにより素材の歪や欠陥を最小限に抑えながら、高品質な溶接を実現します。

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2、高い溶接品質

ファイバーレーザー溶接機は、微細な光束を使用するため、非常に狭い溶接範囲で高品質な

溶接が可能です。このため、溶接部に歪や欠陥を残さず、均一な仕上がりにすることができます。

また、熱影響ゾーンが狭いため、素材の変形や劣化も最小限に抑えられます。

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3、操作の簡便化

ファイバーレーザー溶接機は、専門的なスキルを持つ溶接技術者に限らず

一般的な作業員でも操作が可能です。TIG溶接のように溶接プールをしっかり見て

その中に溶接棒を入れていく、という難しい作業はいりません。

トーチをスライドさせていくだけなのでコツをつかめば綺麗に溶接できます。

これにより、生産効率の向上や人材育成の負担軽減にも貢献します。

 

 

ここからは今回デモを行った様子をご覧下さい。

 

セッティング~説明

本体には安全ロック設定があり、そちらをONにしていると通電状態でない限り

レーザーが出ない仕組みになっていますが、

操作方法を間違えると事故にもなり兼ねないので説明は念入りに行います。

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テスト溶接

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実際に溶接を試してもらいました。

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こちらで製作するダクトは亜鉛メッキ鋼板を使用しています。

 

これまで使用されていたTIGよりも「早く、簡単」との声が!

 

さらにトーチ先端のノズルとレンズを交換することでサビ等の除去が楽にできる

クリーニング(洗浄)機能も試していただきました。

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この機能はとても便利でサビや塗装膜、軟鋼の黒皮等が簡単に除去できます。

対象物に触れずに表面除去ができるのでとくに凹凸のある物は楽に作業できます。

 

試しにハンマーの鎚部分の錆びも落としてみました。

こちらは動画でご覧下さい。

 

 

機能詳細についてはこちらをご確認下さい。

”ファイバーレーザー溶接機の販売にむけて”

 

またTIG溶接・レーザー溶接の溶接後の強度を比較をする為、

工業試験場で引張試験を行いました。併せてご確認下さい。

”TIG溶接・レーザー溶接の溶接後の強度を比較をする為、工業試験場で引張試験を行いました”

 

 

長くなりましたが、最後までご覧いただきありがとうございます。

また、この度は弊社の溶接機をご購入頂き誠にありがとうございました。

撮影等のご協力も感謝しています。<(_ _)>

 

今後もたくさんのデモの予定が入っております。

 

近県であればお伺いしていますので、希望の際はご連絡ください。

(福岡と埼玉に店舗があります。もちろん来店もOKです。)

 

詳細はこちらのページからご確認下さい。(WT-FL1500商品詳細)

 

何かご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせ下さい。

 

 

 

 

 

 

溶接機・切断機のことならWELDTOOLにご相談ください!

ご不明な点がありましたら、
お気軽にお問い合わせ下さい。

https://www.weldtool.jp/

 

2023年08月18日

 

こんにちは、関東営業所です。

水冷ユニット搭載 TIG溶接機 WT-TIG320S(※3年保証付きのデモ依頼がありましたので

ご紹介します。

 

お客様は、創立70年にもなる板金加工工場様です。

「今まで使用していたTIG溶接機が故障し修理に出したが、2か月経っても音沙汰無し…」、

「しびれを切らしていた処に丁度、TIG溶接機 WT-TIG320Sを知り、すごく安価だが性能は?

アフターは?と、問合せがあり試して貰う事になりました。

板金加工工場でWT-TIG320S溶接機のデモ

 

 

熟練の溶接工さんが2名おられ、様々な溶接を納得いくまで試されました。

デモの様子を動画にまとめましたので、是非ご覧ください。

【 ステンレスの薄板の溶接編】↓↓↓

薄板板金の角継手溶接でよく使われている溶接方法ですが、(動画はステンレス1.2mmです)

”チョン、チョン”と繰り返し溶接を繋げていくので、アークのスタート性が良くなければ、

リズムよく(気持ちよく)溶接できません。これ次第で作業能率が変わってしまいますので、

作業者にとっては凄く大事な事です。

 

ステンレスの薄板の溶接

溶接工さんの巧みな技とアークスタート性の良さが合わさり、なせるキレイな溶接ビードです!

 

 

つづいては、【リモコンを使用して溶接電流を調整編】↓↓↓です。

このTIG溶接機には、オプション品でリモートコントローラーが有ります。

作業場を離れる事なく、溶接電流を手元で操作できるようになります。

小さいパーツの溶接やアルミ溶接などで、電流調整を頻繁に行う場合に凄く便利です。

 

 

ステンレスのTIG溶接

画像の丸印の箇所は溶接しながら、溶接電流を少しずつ上げてます。

最適な電流を決める時に、いちいち溶接(アーク)を止めて電流を変える事が無く凄く便利です。

 

 

つづいては、【実践!ステンレスの板金溶接編】↓↓↓です。

動画をご覧の通り、溶接の後半に、「これだけ溶接しても溶接トーチが全然熱く成らない!」

と、感激されてました!

このTIG溶接機は、水冷ユニットを搭載(水冷式溶接トーチ)してます。

今まで使用していた溶接機は、空冷式トーチだったので、この箱の長さをアークを切らずに

溶接していると後半は、トーチが持てなく成るぐらいに熱く成ってしまったそうです。

しかし、熱く成ったからといって途中で止めて冷めるまで待っていたのでは仕事に成りません。

したがって、我慢して溶接を続けなければ成らず 😥 、以前から水冷式が欲しかったそうです。

 

箱の4隅を溶接しなければ… 大変ですね  😯

ステンレスの箱を隅肉溶接

 

ステンレスの箱を隅肉溶接

見て下さい、この美しい溶接ビード!

さすが熟練の溶接工さんの巧みな溶接です  😯

 

 

最後に【アルミの溶接編】↓↓↓ に成ります。

今まで使用していた溶接機は、アナログ式なので、

交流周波数の調整はできなく、入力の電源周波数の50Hz(東日本)です。

このTIG溶接機はデジタルなので交流周波数を100Hzまで上げる事ができます。

上げると、交流特有の”ボワ~”(表現が難しい…)と広がる感じのアークを集中させる事ができます。

特にアルミの薄板や隅肉溶接の溶接性が向上します。

 

 

と、ここまでTIG溶接機 WT-TIG320Sを納得いくまで試して貰いました。

二人ともご満足の様子で即ご注文と成りました。

工場内には、歴代の溶接機が何台も有る中で、このTIG溶接機を選んで頂きありがとうございます。

 

この度は、弊社の溶接機をご購入頂き誠にありがとうございました。

また、撮影にご協力頂きありがとうございました。<(_ _)>

また何かご不明な点がございましたらお気軽にご連絡下さい。

 

 

近県であればデモにお伺いしていますので、希望の際はご連絡ください。

(福岡と埼玉に店舗があります。もちろん来店もOKです。)

今回使用した溶接機はこちら

 

2023年07月28日

 

こんにちは、関東営業所です。

 

<マイクロTIG溶接機WT-MTIG250>のデモ依頼がありましたので、ご紹介したいと思います。

お客様は、ステンレスの配管などの溶接を得意とする工場様です。

SUS配管の溶接

 

今回のデモのご要望は、浄水場の配管に使用するステンレス1.5mmと2.0mmをT型にして溶接

したいとの事です。その時に…

ステンレス配管を溶接 ステンレス配管を溶接

 

お客様の悩みは、溶接は今使用している一般的なTIG溶接機で出来るのだが(熟練溶接工さん

なので)、問題は、十分に気を付けて溶接しても1.5mmの配管が箇所によっては、溶け過ぎて

裏側に出てしまう事です。

(水漏れが無いように溶接後、検査が有るので確りと溶かし溶接棒を入れて余盛も必要)

これは難問です!

ステンレス配管を溶接、裏側が酸化

 

裏に出てしまうと、次に配管を内側に差し込んで組む為に当たって邪魔に成ってしまうそうです。

今は裏に出た箇所は削って仕上げてます。そこで、作業の手間を省くためにできるだけ裏に出さ

ないように溶接したい。と言うのがご要望です。

そこで、この様な薄板の溶接が得意な”マイクロTIG溶接機”に声が掛かりました!

 

 

それでは、

さっそくですが、デモの様子を動画にまとめましたのでご覧下さい

↓<ダイジェストの動画をご覧下さい>↓↓↓

 

 

動画の映像をご覧頂いた通り、

全然、裏側に出ることなく溶接できました! 😯

また、溶接速度も一定(遅め)で、急がず慌てることなく溶接できます。

ステンレス配管を裏ビードを出さないように溶接

 

また、溶接ビードもキレイに溶接できています。

ステンレス配管をマイクロTIG溶接

 

この結果にお客様は大変満足されました。

また、今までは薄板板金の溶接を断っていたが、このマイクロTIG溶接機があれば、

これからは受けられるので仕事の幅が広がると喜んでおられ、ご注文を頂きました。

ありがとうございます。 😀

 

マイクロTIG溶接機は、アークの発生時間と休止時間をミリ秒単位で制御します。

従来のTIG溶接機でパルス制御を使ったとしても、アークは切れず連続して発生しています。

それに対して、マイクロTIG溶接機は、アーク発生時間(200ms以下に設定) → アーク(を切る)

ストップを繰り返えしながら断続的に溶接します。

その結果、母材への入熱を極限に抑えますので、薄板の溶け落ちや歪み、溶接焼けといった不具合

を減らすことができる、まったく新しいタイプのTIG溶接機です。

薄板の溶接が容易になり、安心して確実にできるようになります。

 

この度は、弊社のマイクロTIG溶接機をご購入頂き誠にありがとうございました。

また、撮影にご協力頂きありがとうございました。<(_ _)>

また何かご不明な点がございましたらお気軽にご連絡下さい。

 

 

近県であればデモにお伺いしていますので、ご希望の際はご連絡ください。

(福岡と埼玉に店舗があります。もちろん来店もOKです。)

今回使用した切断機&溶接機はこちら

 

2023年07月28日

事業者様(法人・個人問わず)は翌々月末までのお支払いでOKです!

 

※2023年8/1発送分~

 

弊社では様々なお支払い方法があります。

・振込

・カード決済

・アマゾンペイ

・代金引換

 

その中でも事業者様(法人・個人問わず)にお勧めなのが振込でのお支払いです!

一般的には掛け払い→ 末締め、翌月末払いが多いのですが、弊社の場合、末締め→翌々末までのお振込となります。

 

ご注文~お支払いの流れ

ご注文 → 商品の発送 → 翌月初旬に請求書送付 →(商品の発送日から)翌々月末までにお振込

 

一般的な掛け払いよりも1か月支払いを遅らせることができます!

弊社のお客様の8割以上が事業者様なので、事業者様にとってより負担を抑えて購入いただける様、翌々末までのお振込とさせていただきました!

 

※個人名のみでご注文の場合、入金確認後の発送となります。

※屋号(〇〇商店等)が付いていると事業者としてのご注文となり、請求書払いとなります。

 

不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせ下さい。

 

 

2023年07月14日

 

こんにちは、関東営業所です。

プラズマ切断機WT-100S(※3年保証付き)の来店デモがありましたので、

ご紹介したいと思います。

 

お客様は、建築工事(手摺、フェンスなど)や電気工事(太陽光パネル取付け架台など)関連の

金属製品を製造されている企業さまです。

Cチャン、Lアングル、丸パイプなど様々な鋼材を切断したいとの事で、プラズマ切断機WT-100S

の性能を確かめに来店されました。

聞くところ、今まではガス切断を使用されていたそうですが、やはり熟練作業者でないと扱えない

ので、一度プラズマ切断機を試してみたかったそうです。

 

実際に使用する鋼材をお持ち頂き試して頂きました。

 

それでは、先にデモの様子を動画にまとめましたのでご紹介します。

<ダイジェストの動画をご覧下さい>↓↓↓

 

 

動画の映像以外にも

1M位の長さがるCチャン6mm厚のフランジ(横面)を切断しました。

IMG_0758TR

 

 

長い距離を真直ぐに切断するため<トーチにガイド>(車輪)を装着しました。

これを装着することで、チップ先端と対象物の間隔が数ミリあくので接触させることなく、

操作がスムーズになり、またチップが長持ちします。

スクリーンショット 2023-07-11 170321 Cチャンをプラズマ切断

スクリーンショット 2023-07-11 170423  スクリーンショット 2023-07-11 170451

 

 

最後に丸パイプ3mm位をくり抜いてみました。

これ位の厚みのものは、あっという間に切断できます。

厚みが薄くなるほどガス切断よりプラズマ切断の方が切断スピードが速くなります。

IMG_0766 IMG_0758

 

 

お客様はこの結果に大変満足されました。

そして、今度はプラズマ切断機の近くに置いてあった<マイクロTIG溶接機 WT-MTIG250>

興味を持たれたようで、簡単に溶接してお見せしました。

 

<製品参考動画↓↓↓> 興味のある方はご覧下さい。

 

 

お客様は、切断以外にもこの様な溶接作業があるようで、今はTIG溶接機を使用しているが、

「これなら溶接が楽で上手くいきそう!」で…

「大手メーカーのプラズマ切断機を1台購入すると思えば、WELDTOOLであれば同じ金額で

プラズマ切断機とマイクロTIG溶接機の2台が買える! 😀 」と、デモで溶接したサンプルを、

さっそく会社に持ち帰り稟議を上げることになりました。

 

勿論この後、2台併せてご注文頂く事になりました。

この度は、弊社のプラズマ切断機とマイクロTIG溶接機をご購入頂き誠にありがとうございました。

また、撮影にご協力頂きありがとうございました。<(_ _)>

また何かご不明な点がございましたらお気軽にご連絡下さい。

 

 

近県であればデモにお伺いしていますので、ご希望の際はご連絡ください。

(福岡と埼玉に店舗があります。もちろん来店もOKです。)

今回使用した切断機&溶接機はこちら

 

2023年07月12日

こんにちは。

 

 

今夏発売予定のファイバーレーザー溶接機

実際やってみると、ピンポイントで熱が入っている感じで、ビードが非常に細く極めて速い速度で溶接できるのが特徴です。

レーザー溶接に興味のある方は是非ご覧ください。

ファイバーレーザー溶接機

 

 

 

 

試験にかける素材

素材は鉄、ステンレス、アルミのよく使われる3種類をそれぞれ用意しました。

 

レーザー溶接引っ張り試験ピース

 

 

 

 

 

 

板厚は各1mm前後と3mm前後の2種類。これらをTIG溶接した物とレーザー溶接した物で試験にかけ、強度を確認します。

厚み違い

 

 

 

 

 

薄板は、ステンレスと鉄はナメ付けです(FLもTIGも同じように溶接)。棒を入れる間もなく溶け落ちてしまいますし、普段からこの厚みはナメ付けで溶接することが大半です。

 

アルミに関しては溶接棒を入れないと強度が全く出ませんので、頑張って入れました(笑)

自分で言うのもなんですが、アルミ1mmの棒入れTIG溶接は慣れてないと結構難しいです。

薄板

 

 

 

 

 

 

アルミ4mm板。左のファイバーレーザーは右のTIG溶接に対してビードが細いですね。

TIG溶接の場合、どうしても入熱範囲が広がってしまうのに対して、ファイバーレーザーの場合は板厚4mmでもピンポイントな熱入りとなっています。

 

見た目はビードが細く大丈夫かな?って感じですが、手でグイっと曲げようとしてもビクともしませんでした。試験機にかけてどうなるかですね(この板の結果が一番予想外でした)。

アルミ1mm

 

 

 

 

 

 

テストピースが出来上がりました。

厚板とアルミは溶接棒(溶接ワイヤー)有り、薄板はTIG溶接もファイバーレーザー溶接もナメ付けと、強度に関わる条件は同じに設定。

ファイバーレーザーは溶接速度が段違いに速いので、本来はもっと距離の長い溶接こそ向いていますが、今回は試験機にかけるために30-40mm幅程度のフラットバー類を使いました。

後日、こちらを強度試験に持ち込み、グラフを掲載いたします。

TIG溶接とファイバーレーザー溶接

 

 

 

 

 

引張試験で耐荷重をチェック

はい!という事で試験機にかけてきました。

写真のように母材を挟んで、上下にゆっくりと引っ張ることで、破断するまで耐えた荷重(kgf)と伸び(mm)をグラフ化できる試験です。

引張試験アルミ

 

 

 

 

 

相当な力で引っ張る事で、強度の高い物は「ドンッ」っと音をたてながら破断します。

物によってはなかなかの音量ですので、気を抜いているとビックリします(笑)

引張試験SUS

 

 

 

 

全ての試験片のテストが終わりました。

上がファイバーレーザー溶接した物、下がTIG溶接した物です。

ひたすら引っ張り試験

 

 

 

 

 

こんな感じで、モニターにグラフ化されます。

今回はデータをCD-Rに焼いて貰ったので、母材ごとにエクセルでまとめて比較グラフにしました。

試験結果グラフ(全部まとめて)

 

 

 

 

試験結果

同じ母材同士をTIG溶接とFL(ファイバーレーザー)溶接し、完全に破断するまで引っ張ったグラフです。

グラフの見方としては、青線:FL溶接/灰線:TIG溶接、縦軸が荷重(kgf)横軸が伸び(mm)になります。

 

 

アルミ薄板

FL:最大試験力242kgf TIG:最大試験力269kgf

 

比較アルミ1t

 

左:FL溶接 右:TIG溶接

アルミ1mm破断

 

 

FL溶接もTIG溶接も最大荷重はほぼ同じ結果となりました。

今回持ち込んだ端材の中で最も弱い母材で、名刺の横半分程度しかないアルミ板ですが、200キロ以上の荷重に耐えることができるとは驚きですね。

伸びに関しては、TIG溶接が大きくリードしていました。

その理由は、FLで溶接した物は周囲が伸び始めるまでの荷重に耐えられず、早い段階で破断してしまったのに対して、TIG溶接の方は周囲が伸びるのにしばらく拮抗からだと考えられます(TIG溶接した周囲1cm程度が伸びてくびれているのが分かります)。

FLもあとほんの少し耐えていれば、周囲が伸び始めていたと思いますが、惜しいですね。

 

 

 

 

アルミ中厚板

FL:最大試験力1691kgf TIG:最大試験力1102kgf

比較アルミ4t

 

アルミ4mm破断

 

今回、唯一FL溶接が全てにおいてTIG溶接を上回ったグラフです。

そして、私が一番上手くいったと思ったアルミTIG溶接です。。見た目だけじゃダメですね。。。

どちらも溶接ビード上で破断しています。これぐらいの厚みのアルミになると、薄板とは素材自体の番手が違うため伸びなかったと思われます。

端材ですので断定できませんが、先の1mmアルミは1000番台純アルミ系で柔軟性がある物、今回のアルミは5000番台な気がします。

 

アルミ4mm断面

 

左:FL、右:TIG溶接した物です。巣穴が多めですが、どう見てもFLで溶接した物の方が溶け込んでますね。

TIGの方は芯が半分以上残っており、その上のビードだけで厚みを稼いでる感じです。

 

 

 

 

 

ステンレス薄板

FL:最大試験力1505kgf TIG:最大試験力2263kgf

比較ステン1.2t

 

ステン1mm破断

 

続いてステンレス薄板です。アルミ薄板の時と同じような感じで、最大荷重の差というより、その後の伸びに耐えたかどうか…といった部分で差が出ました。

TIG溶接のおおよそ2/3の荷重がかかった時点で破断していますが、約1500キロの力に耐えています。まぁ薄板であれば十分かなと。

 

 

 

 

 

ステンレス中厚板

FL:最大試験力3401kgf TIG:最大試験力5742kgf

比較ステン3t

 

ステン3mm破断

 

ステンレス中厚板。これまでのサンプルと似た結果ですが、単純にFLの方は板厚に対しての出力設定が弱かっただけなのかもしれませんね。

FLは破断する瞬間にグラフが急降下しています。これはそれだけ瞬間的に折れたという意味です。急にドンッッっと鳴ったので、ビビりましたw

粘り無く破断してしまったのは、溶け込みが浅かったのが原因と思われますが、もうちょっと出力を上げて溶接するだけで結果は全然変わったかと。

 

 

 

 

鉄薄板

FL:最大試験力804kgf TIG:最大試験力919kgf

比較鉄0.8t

 

鉄0.8mm破断

 

最後に鉄の溶接です。

こちらもこれまでと同様に、最大試験力はTIGとFLで大きな差は無かったものの、TIGは溶接した所は破断せずに他の所が切れたのに対し、FLはそこまで至らずでした。

 

 

 

 

鉄中厚板

FL:最大試験力3662kgf TIG:最大試験力4424kgf

比較鉄3t

 

鉄3mm破断

 

鉄の中厚板、これも同じ感じですね。

余談ですが、溶接して熱が入った所は硬くなります。身が締まる感じですね。その分粘り気は失われてますので、折れる時はボキっといきます。

溶接した箇所の方が強くなっていれば、写真のように熱の入っていない素の部分が引きちぎれます。

 

 

 

ファイバーレーザー溶接とTIG溶接の比較まとめ

以上、ファイバーレーザー溶接とTIG溶接の強度試験でした。

今回の試験の全体的な傾向としては、荷重に対する強度はTIG溶接の8割程度、溶接部の粘りとしてはTIG溶接に劣るという結果になりました。

 

とは言っても、薄板に強度を求めた使い方をすることは殆ど無いでしょうし、TIG溶接の8割の強度が出ていれば、振動や熱に対して余程厳しい場所で使うとかでなければ、そう簡単に外れる事は無いです。

また、私たちもファイバーレーザー溶接機は使いだしたばかりで加減を分かっていませんでしたので、単純に出力を上げるとか、ウィービング幅を板厚に応じて広くするだとかの設定で、溶け込み(強度)は変わってくると思います。FL使いこなせるようになったらリベンジ行きたいですね(笑)

 

この結果から推測するに、ファイバーレーザーの用途としては

・薄板の溶接

・見栄えを重視する溶接

・溶接距離が長い母材の溶接

これらに該当する場合、ファイバーレーザーがスピード/仕上がり共に最適かと思います。

 

例えば空調ダクトやパネル、流れ作業で量産するような物は速くてキレイな仕上がりです。

また、盛り上がること無く溶接できますので、車の板金作業といった後々サンディング作業が必要な場合も、凸ビードになった溶接個所を時間をかけて平らに削ることなく、最小限の研磨で時短作業で仕上げまでできると感じました。

 

 

 

 

 

今回の試験ピースは動画は撮っていなかったのですが、似たような素材をTIGとレーザーで溶接比較した動画がありましたので、参考までにご覧ください。

TIG溶接だと、結構集中してやらないといけない割に、時間は4倍ぐらいかかってますね。

後半、ちょっと自虐的で笑ってしまった…(笑)

 

 

詳しい仕様など、気になる点がございましたらお気軽にお問い合わせください。

 

詳細はこちらのページから確認下さい。

 

溶接機・切断機のことならWELDTOOLにご相談ください!

ご不明な点がありましたら、
お気軽にお問い合わせ下さい。

https://www.weldtool.jp/

 

2023年07月06日

こんにちは。福岡本社です。

 

この度、佐賀県唐津市にある配管や溶接工事などを営んでいる会社様にTIG溶接機の

ご注文をいただきましたので納品、取説に行ってきました。

写真メインにはなりますが、ご紹介します。

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※撮影のご協力ありがとうございます!

 

納品したWT-TIG320Sの特徴としては

①溶接電源と水冷ユニットが一体でコンパクト+キャスター付きで持運びが便利!

②水冷TIGトーチケーブルの長さが8M 作業範囲が広く、連続で溶接可

③溶接機の出力電流が300A以上で最大10mm前後まで溶接が出来る。

④ダイヤル一つで簡単設定!(板厚を設定するだけでOK)

⑤アルミ溶接、パルス、スポット設定等多機能!

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訪問して先ずは、簡易的な組立+セッティング

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早速ガスボンベも本体に設置しました。

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その後、設定方法を説明し実際に試してもらいました。(ステンレス:板厚6mm)

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さすがプロ!といった感じです。素晴らしいビードです。

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続いては軟鋼(3mm) 4T(自己保持)で溶接。

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軽く溶接テストを行ったあと、事務所でコーヒーをいただきました^^

ごちそうさまでした。

 

この度は弊社の溶接機を選んでいただき誠にありがとうございました。

何かご不明な点がございましたらお気軽にご連絡下さい。

 

弊社溶接機のご購入の検討に際まして、福岡本店、関東営業所に実機がありますので

お試しいただけます。また、お近くでしたらデモにお伺いします。

お気軽にご連絡ください。

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ご不明な点がありましたら、
お気軽にお問い合わせ下さい。

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2023年06月28日

 

こんにちは、関東営業所です。

水冷ユニット搭載 TIG溶接機 WT-TIG320S(※3年保証付き)の納品へ行ってきましたので

ご紹介したいと思います。

 

お客様は、8月に溶接加工専門の工場にリニューアルするため設備を整えているところでした。

そのため弊社に来店され、WT-TIG320S溶接機の性能の確認と、溶接性を試されに来られました。

いずれも納得され即ご注文を頂きました。

納品は、お客様の工場が弊社の近くだったので、取扱説明を兼ねてご訪問する事にしました。

 

TIG溶接機,WT-TIG320S,納品,取扱説明

最新のデジタルタイプの溶接機は、機能が多いため使いこなそうと思うと取扱説明書を

読みながら覚えるよりも判っている人が要領良く教えてくれた方が早いですね。

 

訪問すると、本格派が使用する溶接作業台が有りました。

TIG溶接機,WT-TIG320S,納品,取扱説明

この溶接作業台、高さが自由に調整でき、そして移動もできるので凄く便利そう!

まともに買ったら凄く高そうなので聞いたところ、知合いが安く造ってくれたそうです。

いいな~~ 😀

 

 

早速、溶接機のセッティングをし、取扱い説明を行いました。

この溶接機は、今のデジタル時代にそって液晶カラーディスプレイなので、見やすく判り易いです。

そして、オート機能が有るので、材質と厚みを設定すれば最適な溶接が行えます。

WT-TIG320S,TIG溶接機,オート機能,アルミ溶接 WT-TIG320S,TIG溶接機,オート機能,板厚2.0mm

材質:アルミ  ⇒ <AC(交流)>      板厚:2.0mm  ⇒ <70A>

 

WT-TIG320S,TIG溶接機,オート機能,アルミ溶接

<プリフロー:0.1秒> <アフターフロー:2.0秒>

<AC(交流)周波数:60Hz>  <AC(交流)バランス:38%>

 

 

最初にオート機能を試してもらった後、お客様はふだん4T機能(クレータ有)を使っているので、

設定方法を説明し試してもらいました。

WT-TIG320S,TIG溶接機,機能,4Tモード

 

 

その後、パルス制御やアルミの薄板の溶接が容易になるAC(交流)周波数を変えて

溶接を試してもらいました。

TIG溶接機,WT-TIG320S,納品,取扱説明 TIG溶接機,WT-TIG320S,TIG溶接

TIG溶接機,WT-TIG320S,アルミ溶接 TIG溶接機,WT-TIG320S,アルミ溶接

 

 

それでは、溶接中の様子を動画にまとめたのでご覧ください。

<ダイジェストの動画をご覧下さい>↓↓↓

 

 

一通り終わり、お客様は溶接機の性能に満足され「この性能でこの価格はコスパがすごく良い!」

と、言ってもらいました。ありがとうございます。 😀

弊社WELDTOOLに来店する前には、大手D社のテクノセンターへ溶接機を見に行ったそのですが、

大して性能が変わらないのに何倍も高価だったそうです。

それで、あとは出力が300A以上の半自動溶接機も必要だそうで、同じ”S”シリーズで無いか

頼まれたのですが、弊社取扱い製品ではWT-MIG200Sの200Aまでだったので、すごく

残念がっていました。 スミマセン m(_ _)m

 

この度は、弊社の溶接機をご購入頂き誠にありがとうございました。

また、撮影にご協力頂きありがとうございました。<(_ _)>

また何かご不明な点がございましたらお気軽にご連絡下さい。

 

 

近県であればデモにお伺いしていますので、希望の際はご連絡ください。

(福岡と埼玉に店舗があります。もちろん来店もOKです。)

今回使用した溶接機はこちら

溶接機・切断機のことならWELDTOOLにご相談ください!

ご不明な点がありましたら、
お気軽にお問い合わせ下さい。

https://www.weldtool.jp/

 

2023年06月26日

こんにちは。

 

 

過去に弊社のプラズマ切断機を購入頂いた解体会社様から、知り合いの解体屋さんが一台欲しいって言ってるから持って行って色々説明してやってくれない?

との連絡を頂きました。ご紹介ありがとうございます!

 

ということで、お尋ねしました。山口県の解体会社様です。

解体会社

 

 

 

 

セッティング方法をご説明。

とは言っても、プラズマトーチとアースケーブルを本体前面に差し込んで、コンプレッサーからのエアーを付属のレギュレーターを介して本体に接続するだけです。

まぁ、我々使い慣れてる人間からすると簡単ですが、安全意識の高い会社様であれば、使った事のある人がいないと不安になりますよね。

こういう使い方って大丈夫??といった質問を頂きお答えしました。

WT-100S

 

 

 

今回テスト切断する鉄板??人間以上に大きい板です。

解体する鉄板

 

 

 

 

 

説明を兼ねつつ切断してみました。大きいですが板厚は薄いので、スピードの速さに驚かれていました。

ガス切断機はありましたが、やはり薄板切断であればプラズマが速いようです。

四角く切った鉄板

 

 

 

 

皆さまにも試していただきました。

プラズマ切断中

 

 

 

 

 

初めての使用ですが、このスピードで簡単に切れます。

 

 

 

 

 

本日はご紹介からの購入、対応頂きありがとうございました!

解体会社様であれば、プラズマは持ってて損はない一台ですので、今後ともよろしくお願いいたします。

今回使用した切断機はこちら

 

2023年06月09日

こんにちは。

TIG溶接機WT-TIG320Sを購入頂いた運送会社様から溶接の相談を受け、お近くでしたので昼食がてらお伺いしました。

 

 

トラックのアオリの補修をしたいとのことでした。

リフトでパレットを積む際、反対側から押されて同じ個所が凹んでしまうらしいです。

トラック荷台

 

 

 

 

凹んだ箇所を切り取られており、そこにアルミのバーを溶接して補修します。

穴

 

 

 

 

とりあえずザックリ切り取りまして仮止めします。

板厚はアオリ側がおおよそ1.5mm、フラットバーは3mmでしたので、間をとって板厚2.4mmの設定で仮止め。うろ覚えですが86A程度です。

中に落ちていったら回収できなくなってしまうので慎重に仮止めし、軽く叩いて平行を出しました。

アルミのアオリ溶接

 

 

 

 

反対側を本溶接。仮止め時の2.4mmの電流値(AUTOモードでなくとも、板厚の目安が表示されます)では、連続で溶接するにはちょっと高いと感じましたので、本溶接はAUTOモードの2.0mm設定でいきました。溶接電流78A程度。

荷台溶接

 

 

 

 

離れていて穴が空きそうなところは、トーチスイッチを入り切りして肉盛りしつつ、溶接完了です。

この後グラインダー等で削れば、溶接した痕は完全に消すことができます。アルマイトがかかっていますので全く同じ質感とはいきませんが。

アオリ溶接完成

 

 

 

 

丁度、この運送会社様にお伺いする数時間前に、別のお客様からアオリ補修の溶接時の設定を尋ねられました。

この記事に気付いて見てくれているといいんですが(笑)

 

今回お伺いした運送会社様によると、内側から押されて外側が凸ってしまったら、車幅の規定値を僅かに超えて車検が通らなくなってしまうそうです。

また、アオリの板は交換できるが、一枚物(長さ数メートルの)なので、高額だそうです。

なるほど。。トラック関係の溶接機の需要が多いのも納得できました!

 

喜んでもらえて良かったです!

お近くのお客様でしたら、デモorご来店されての簡単な講習も可能ですので、お気軽にお問い合わせください。

今回使用した溶接機はこちら。板厚が8mm以下程度であれば、WT-TIG200Sもオススメです。

溶接機・切断機のことならWELDTOOLにご相談ください!

ご不明な点がありましたら、
お気軽にお問い合わせ下さい。

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